無線LANが誕生し、実際に世に製品が出て来たのは1990年前半の話です。
日本に無線LANの製品が初上陸したのは1993年のことで、
現在のAlcatel-Lucent(アルカテル・ルーセント)が販売した無線LANシステム、
「WaveLAN」がその第一号となります。まだまだ世間は10Base-Tのイーサネットが主流だった頃の話で、
最大通信速度は2Mbps程度、無線規格も独自のものだったため、
同じ製品同士でないと通信ができない。というかなり使い難い不自由な製品でした。
この他にも、さまざまな無線LANの製品が売り出されましたが、
どのメーカーのどの製品も異なる製品の同士の相互接続が出来ることはありませんでした。
そして、そんな無線LANに1997年6月最初の標準規格「IEEE 802.11-97」が出来ます。
これを機に、1998年頃になると、この規格に対応したさまざまな製品が登場して来ます。
しかし、アクセスポイントは当時の値段で何と数十万円以上もしましたし、
PCカードも数万円とこれまた非常に高価な割りには、通信速度が2Mbpsと非常に遅いく、
IEEE 802.11-97の製品はあまり世間に普及しませんでした。

そんな中、無線LANが普及するきっかけになったのは、1999年10月に生まれた規格
「IEEE 802.11b」と、この規格に適合した製品が出来たことです。この普及に貢献したのが、
あの、故スティーブ・ジョブズ氏でした。ジョブズ氏はいち早く無線LANに注目していました。
ジョブズ氏がのちに発表する無線LANシステムは、
アクセスポイントの価格3万8000円、無線LANカードは1万2800円という破格なモノでした。
これがきっかけとなり、他メーカーも続々と無線LANへの対応を積極的に進めることになります。
同時期に『WECA』現在の『Wi-Fi Alliance』も発足し、異なる製品同士でも問題なく接続が出来るように研究を続けていました。